国内外で絶大な人気を誇る秩父蒸溜所
富山と石川のお客様の総勢20名で、埼玉県秩父市のベンチャーウイスキー 秩父蒸溜所へ伺いました。
自身は5回目でした。
まずは、外観から、写真の左側の建物が、主な製造を行っている建物です。
↓こちらは、ビジターセンターで、見学の後に、一般販売されている商品と原酒やニューポットの一部が試飲が可能です。
↓こちらは、羽生のカードシリーズのトリを飾った、ジョーカーラベルになった絵です。
↓こちらは、原酒サンプルです。見学者は、飲めません。
以前は、このビジターセンターの一画で、ブレンドの作業も行われていたようですが、今は、新しく建設された建物で、ブレンドをされているとか…。
↓こちらはの倉庫は、秩父蒸溜所の第一貯蔵庫(ウェアハウス)です。
↓そして、下がイングランドのクリスプ社から仕入れている麦芽で、一回の仕込みは400キロで、そこから200Lのニューポットができるそうです。
海外の麦芽だけでなく、秩父で栽培している大麦の麦芽も使用されています。
青色のポロシャツの方は、ブランドアンバサダーの吉川由美さんで、今回、蒸溜所全体のご案内をしていただきました。
↓写真の奥の赤い機械が、ローラーミル(モルトミル)で、こちらの機械で、購入した大麦麦芽(モルト)を粉砕します。
次に、こちら↓がマッシュタン(糖化槽)。
↓マッシュタン内部。粉砕麦芽(グリスト)にお湯加えて、麦汁(ウォート)を取り出します。
そして、↓これは、発酵槽(ウォッシュバック)。秩父蒸溜所の特徴として、特に有名なのがこのウォッシュバックで、ミズナラ製のウォッシュバックです。
ウォートに、酵母を加え、発酵させるわけですが、ここでの発酵とは、アルコール発酵で、ウォートの中の麦芽糖やブドウ糖を、酵母が食べて(※資化して)、アルコールと二酸化炭素を生み出してくれることです。
これは、ミズナラの香味を付けることを目的にしているわけではなく、ミズナラに住み着きやすい乳酸菌により、独自の香味が得ることを目的にされているそうです。
対照実験が出来ないので、ミズナラ材のウォッシュバックの効果がどれほどのものかは分かりませんが、大変ユニークな試みです。
↓こちらがウォッシュバック内の様子なのですが、発酵により、二酸化炭素が発生し、ブクブク泡立っているいるのがよくわかります。
非常に香り立ちが良く、華やかで、桃や花のようなフルーティさが強かったです。
時間が経つと、今度は、アルコール発酵が落ち着いて来て、乳酸菌による乳酸発酵が盛んになり、それにより、さらに香味の成分が生まれます。また、乳酸菌が産み出す、乳酸も酒質に影響するのですが、長くなるので割愛します。
秩父蒸溜所では、当初よりも、発酵時間を長くされているとのことでした。
↓こちらは、スコットランドのフォーサイス社製のポットスチルで、もちろん銅製です。
左が初溜器で、右が再溜器(のはず)です。
↓こちらは、スピリット・セーフ。
そして、この後、ニューポット(ニュースピリッツ)のテイスティングさせて頂き、ミドルカットについて、ご説明頂きました。
また、写真を撮るのを忘れましたが、同じ建物の中に、ボトリングとラベリングが出来る機械もあり、一つの建物の中で、一貫して、自社で製造が行なえます。
↓そして、第一ウェアハウス。
伝統的なダンネージスタイルで、秩父蒸溜所では、4段重ねにしています。
バーボンバレル、シェリーバット、ラム樽、ワイン樽、ビール樽、ポートパイプ、ちびダル、ミズナラ樽など、様々な樽で熟成を行われています。
また、写真には写っていませんが、シェリー樽でも、シーズニングで作られたウイスキー熟成用のシェリー樽ではなくて、実際にボデガでシェリーの熟成に用いられた真っ黒に塗られたシェリー樽もありました。
秩父蒸溜所では、現在、クーパレッジがあるので、樽の補修や製作が、自社で行えるというのも強みの1つです。
↓そして、マリッジタンクである巨大な桶ですが、手前の卵型のものが、オーバムと呼ばれるワインウッドリザーブ用のマリッジタンクで、フレンチオークで作られています。
卵型をしているのは、中で対流が起こりやすくするためのデザインで、撹拌の必要がないそうです。
以前、乾燥によって破損してしまい、フランスで修理せざるを得なくなり、それで、一時期、ただでさえ、入手が困難なイチローズモルトのワインウッドリザーブが、さらに入手困難になっていました。
この後は、ビジターセンターにて、テイスティングをさせて頂きました。
また、お忙しいにも関わらず、社長の肥土伊知郎氏にもお越しいただき、ご挨拶をさせて頂き、集合写真も撮らせて頂き、参加者の皆様も、お喜びだったことと思います。
秩父蒸溜所の皆様、本当にありがとうございました。
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