シルヴァーノ・サマローリ氏の訃報に接して
イタリアンボトラーのサマローリの創業者、シルヴァーノ・サマローリ氏が逝去されました。
先日、世界的に有名なモルトバーのオーナーの方の、Facebookの投稿で、訃報に接しました。
サマローリ氏自身は、サマローリブランドからは離れて、『MASAM』というブランドを立ち上げて、つい最近、日本でも、スリーリバーズさんが、ブレンデッドモルトとブレンデッドウイスキーをリリースされたばかりという状況で、信じられませんでした。
サマローリ氏の偉大な功績を振り返るため、サマローリの伝説級?と言われるボトルの中で、自分自身が飲んだ3本について、書いてみたいと思います。
自分自身、初めてサマローリの伝説的なボトルを飲ませていただいたのが、ブーケのボウモアです。
ボウモア 1966~1984 53% / サマローリ ブーケ
5年前くらいに飲ませていただいたボトルで、まだまだ、ひよっこだった頃(※今もまだまだ勉強中ですが…)、全身、鳥肌が立つくらいの衝撃的な南国フルーツを感じるボウモアで、まさに至福の一言というべきボトルでした。
よく、ボウモアを飲んでいると、『南国フルーツがあるかないか』、『フルーティさが強いか弱いか』、なんて話になることがよくあるのですが、このボウモアに関しては、南国フルーツを探す必要なんて皆無で、香りからして、ビックリさせられ、飲んだらもっとビックリするというレベルでした。
ボウモアに対して、やすやすとマンゴーという表現を使うと、諸先輩方からお叱りを受けることがあるのですが、このボトルに関しては、間違いなくマンゴーという表現が適切であると言ってもいいと思います。
総じて、66ヴィンテージのボウモアは超ビッグヴィンテージで、どれも凄いと言われればそれまでなのですが、このブーケの66と、キングスバリーの66に関しては、南国フルーツのフルーティさだけを考えれば、飛び抜けて素晴らしいというほかないです。
オード 1962~1984 58% / サマローリ ブーケ
こちらも、同じく、サマローリのブーケというシリーズで、厚みのある麦の味わいと圧倒的な複雑さ、それでいて、まとまっているバランスの良さが素晴らしい1本です。
オード自体のハウススタイル、度数の高さや、そして原酒の選択とヴァッティングの妙などが重なって生まれた伝説的なボトルなのだと思います。
スプリングバンク 12年 57.1% / サマローリ
最高峰のスプリングバンクです。
スプリングバンクの良さとシェリー樽の良さが、高次元で融合した1本で、ブーケのオード同様に、ハイプルーフとヴァッティングの妙による重厚さと複雑さが感じられます。
自分が飲んだ記憶がある中では、最高のスプリングバンクですが、実は、このボトルは、先輩の飲み手の中でも、若干評価が別れるボトルなのですが、史上最強のスプリングバンクとおっしゃる方や、人生の中でのシングルモルトのベスト3に入るとおっしゃる方がいる一方で、美味いけどもっと美味いのがあるとか、最強のスプリングバンクじゃないと言われる方がいるというボトルです。
きっと、状態の問題や好みの問題で、自分にはちょっとついていけないくらいハイレベルな議論なので、それについてはコメントは控えたいと思いますが、どうであれ、記憶に残る大変素晴らしいボトルであることは、断言しておきます。
こうやって、振り返ると、伝説級のボトルをバンバンリリースされていたサマローリ氏の功績は、まさに偉業なのだと再認識させられます。
偶然や幸運というべき要素も有ったのかもしれませんが、審美眼というか、卓越した樽の選定能力やヴァッティング能力、コネクションがなければ、これらのボトルをリリースできたとは、とても思えません。
『これからも、ブランドは変われど、もっともっと、サマローリ氏のリリースされたボトルが楽しめるし、サマローリ氏が近年のヴィンテージのボトルをどのように評価して、どうリリースされるのかも、酒屋として楽しみだなぁ。』と思っていた矢先の出来事で、ただただ、残念です。
ご冥福をお祈りいたします。
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